【占い師版】泣きに来るお客様とハンカチ

  占いで泣いてしまうお客様。そして、そのお客様にお渡しする1枚のハンカチ。そこから占い師とお客様の絆が育まれます。その絆はファンにかわり、リピーターのお客様になります。そんなお客様との理想の在り方の一つの例を解説します。ぜひ、最後までお読みください。

Written by 占いビジネスコーチ 佐藤雄斗

占いで泣きにくるお客様

 「よくきてくれましたね。つらかったでしょう」占い師のその一言で泣き始めたお客様。今まで泣く事もできなかった深刻な状況だったことは想像に難くありません。
 一方で「○○先生の前だと安心して泣けるんです」と仰る方も。後者は「占いで泣いてしまった」ではなく『占いで泣きにくる』お客様です。泣いてスッキリするために占いを利用するお客様です。今風の言葉に置き換えると≪涙活(るいかつ)≫です。

占い師の想い

 涙の意味に違いがあってもお客様が涙を流す時には、「セロトニン」という神経物質が多く分泌されるといわれています。この「セロトニン」はリラックス効果のある副交感神経を活発にするため、別名『幸せホルモン』とも呼ばれる物質。泣くことで『セロトニン』が身体をリラックスさせ心を落ち着かせます。お客様のあふれる涙は、たまっていた疲れもマイナスな気持ちも一緒に洗い流しているのです。『涙は我慢せずに流してほしい』が私達占い師の想いです。

泣ける占いサロン

 とはいえ、誰でも、子供の頃に泣いた経験はあるはずなのに、大人になったら、泣きたくなる事が子供より増えたのにあまり泣かなくなりました。「泣くんじゃない」「弱音をはいちゃだめ」「笑っていなさい」と押し付けられて育ったことで辛い時、悲しい時も泣けない人も少なくないそうです。

 泣く事は弱い部分をさらけ出すことではなく悪い事でもありません。むしろ心や体を解放する為にも大切な行為であることは先ほどお伝えした通りです。だからこそ、親友でも恋人でもないからこそ気を許して泣ける。『泣いても大丈夫』とお客様が安心し、何も取り繕うこともせず、悲しいことがあれば誰に気兼ねすることもなく手放しで泣ける。そんな役割や場所を提供することが私達占い師がお客様の為にできることです。
それって、とても素晴らしい役割だと思いませんか?
 人は寄り添ってくれる人がいるから涙を流せます。そういう人がいるからその人の期待に応えようと頑張ろうとします。寄り添ってくれる人がいるから一人じゃないと感じ勇気の一歩を踏み出すことができます。孤立する今の世の中だからこそ、求めらている役割や場所です。

占い後にお渡しするハンカチの役割

 最後に先生に僕からの提案です。それは、鑑定の際は、2枚のハンカチを用意することです。1枚は自分用。もう一枚はお客様用です。理由は涙があふれでてくるお客様に使って頂く為のものです。そして、お渡ししたハンカチは「明日から、このハンカチで、いっぱい、うれし涙を拭いてね」とプレゼントするのです。先生の想いもつめこまれた、世界でたった一つのハンカチ。”悲しみの涙”を”喜びの雫”にかえる幸せのハンカチになるはずです。

今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!


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